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おすすめの映画を紹介してみる-6

『どですかでん』監督:黒澤明

 

そこには多様な生活があり

多様な人々がいます

終戦直後の日本が舞台であり

貧困の中、暮らしている人々の物語です

理解し難い出来事や行動、あまりに残酷な結末、赦されることなく破綻する関係・・

他者には分からなくとも

他者にはその他者の合理性があることを教えてくれる作品です

 

他者の合理性を理解すること

私たちの業務の中においても

常に問題となり

難しく

でも関わり続けたいと思うことです

 

私が強く印象に残っているのは

ホームレスの親子

父親の『理想の家を建てたい』と延々に続く話を

一切の否定をせずに

『そうだね』と答え続ける少年

 

この少年の真意はどこにあったのだろう?

このような関係性はどのように?

どんな経験をしてきたのか?

作品では一切触れられませんが、深く考えさせられます

 

貧困の中での人々の暮らしを描いた作品では

『太陽の墓場』監督:大島渚

もおすすめです

人々が生きのびていくために暴力や犯罪も厭わない姿が描かれています

約60年前の釜ヶ崎をロケ地にしており

当時の人々の生活が映し出されています

 

人々の生活を知る、その街の歴史・背景を知ることは(少なくとも知ろうとする態度は)

他者を

街を

「イメージ」だけでカテゴライズし語ることの危うさを

気づかせてくれます

 

紹介した2作品は

それらを気づかせてくれます

ぜひご覧になってください

 

まごころケアー研究センター

楢崎政也